第3期生
(2022年度)
高見 健太郎さん
就農地:東村山市
栽培作物 |
中玉トマト、サツマイモ、小松菜を中心に季節の野菜 |
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栽培技術はもちろん、売り方や品づくりなどもトータルで教えてもらったおかげで農家として好スタートが切れました。
講義で印象に残っているのは「自己分析」です。当時、まだ1.5aの農地しか確保できていなくてかなり悩んでいました。自己分析の講義で、条件内で自分のやりたい農業を見直すことができたことは大きかったです。その後、4aまで畑が借りられることが決まったときも、自己分析の講義を思い出して臨機応変に対応できました。
就農して思うのは、アカデミーでできた人とのつながりがとても大きいということです。指導員、先輩、同期、後輩、派遣研修で通っていた東村山市の農家さん、みんな今でもつながって力になってもらっています。
就農してからも、指導員には相談に乗っていただいていますし、同じ作物を育てている先輩、同期、後輩とは情報交換をしています。
アカデミーの1年次に東村山市役所に行き、市内での就農を志していると意思表示しました。担当の方がとても熱心で、そういうことならと、農地バンク制度を教えてくださいました。東村山市では2~3年前にできたばかりの農地制度です。ご縁があり、まずは1.5aを確保し、その後同制度で追加の土地が見つかりました。
朝6時ごろに家を出て、学校給食の配達をします。配達が終わり次第、収穫、品づくりをして、10時に庭先直売開始です。10~12時は農作業、30分の昼休みをとり、午後また作業再開です。直売所の品物が欠品したら補充するなどの作業をはさみながら、ほ場の手入れや収穫、品づくりを大体19時ごろまで行っています。
東村山市は、農産物の庭先直売の多い地域です。自分も庭先直売をメインにし、学校給食、スーパーに卸しています。庭先販売のメリットは、お客様と直接話せるのでニーズがつかみやすいことです。
ハウスや農機具は自己資金でまかないました。基本的に一人でやっていくつもりなので、人手が足りないところは機械を利用しようと計画しています。今は、収穫した野菜の保冷庫や洗浄機などが欲しいと思っているところです。
ただ、機械だけでは補えない部分をどうするかが今後の課題です。繁忙期には援農ボランティアを利用したいと思っています。派遣研修時に伺っていた農家さんのところにも、5~6人の援農ボランティアが来ていました。自分のほ場ではまだマッチングしていませんが、うまく合う人がいればお願いするつもりです。
地域に根差した農業を目指しています。現在の庭先販売、学校給食とスーパーへの出荷以外に、収穫体験を採り入れ、拡大していきたいと思っています。
2024年に「東村山市わたしたちのSDGsアイデアコンテスト」が開催され、そこで東村山産の「サツマイモあん」を作って広げるという動きがあり、プロジェクトに参加できることになりました。5月に小学生による植え付け体験を行い、農家が管理し、10月ごろにまた小学生が収穫体験をします。採れたサツマイモは障がい者福祉施設で洗浄し、市内の製あん会社が製あんするという計画です。
もともと食育にも力を入れたいというのがあり、農福プラスアルファを広げていきたいと思っています。